空間を形作るU字型のアイコン

アウトサイダー・アートを扱うコマーシャルギャラリーの内装設計である。オーナーは、美術界だけでなく、日頃美術に所縁のない人たちでも気軽に美術作品を鑑賞し、購入できる、街に開かれたギャラリーにしたいと考えていた。 ギャラリーは、恵比寿西の五叉路に面するビルの1階という好立地にある。街の中で一際目立つアイコンとして、ファサードにU字型の回転扉を設けた。閉廊しているときには扉は閉まることで、ショーウィンドウのようなスペースをつくり、夜間でもそこに飾られた作品が街を彩る。開廊すると、扉は90度回ることでギャラリーと街とを繋ぐ。その扉は、小さなギャラリーにシークエンスを生み出し、空間に奥行きをつくる。 ギャラリー奥にはU字扉と相似型のテーブルがあり、事務・商談スペースになっている。テーブル下のマップケースに収蔵された作品をテーブルの上に並べて、お客さんと一緒に作品を選ぶ。テーブル形状に沿ったアール壁は、ついつい長居してしまうような居心地のよい空間をつくっている。

The interior design of the commercial gallery that specializes in the outsider art, which is built in the five-way intersection in Tokyo. The attempt to create a clear symbol in the city and create the interior space with its symbol. The large U-shaped rotating door behind the glass façade divides the space functionally by its opening and closing, and gives the expanse to the small space. The U-shaped table set in the inner space is used not only as the office space and the viewing space but also as the storage case of art works.

www.aacm.tokyo

ACM Gallery

Date : 2018.8
Type : Art Gallery
Location : Shibuya-ku, Tokyo
Floor : 28.27㎡
Contractor : Neu furniture works
Photo : Kenta Hasegawa