大阪で設計中の住宅H邸の敷地周辺サーベイをしました。敷地から半径500mをひたすら歩き印象に残ったものをスナップしました。敷地周辺は小さな城があった小規模な城下町であったため、道を鍵の手に曲げて迷路のようにした追廻し筋とも呼ばれる道路の名残が多数ありました。特に目に付くのは立派な塀。そして、その向こうに庭、母屋、蔵がある屋敷がひっそりと建っています。しかしここも例にもれず、大きな屋敷が壊されて分譲の建売住宅が並ぶ開発が所々で見られるのが残念です。今回の住宅は屋敷のように大きな敷地ではないですが、この場所ならではの、塀と母屋と緑の凛とした関係を継承した建築とする、という目標が見えてきました。

写真家の川村麻純さんにN邸の竣工写真を撮っていただきました。建築写真を専門としている写真家とは異なり、川村さん独自の視点が見られます。光の反射により家のシルエットが道路に映し出されている姿や裏の駐車場におちる家型の影など、この家とまちとの関係が写し出されています。

竣工直前のある一日、ムトカの2人で撮影しました。建築の形式や空間の様子を表現する建築写真ではなく、建築の手触りや息づかいのようなものを捉えようとした写真です。日々淡々と続くショートフィルムのような、この家の有り様を感じていただけるとうれしいです。

N邸が新建築住宅特集7月号に掲載されました。編集者の久留さんにご協力いただいて、写真と文章を織り交ぜてレイアウトし、この住宅の淡々とした佇まいを表現することを試みました。また、青木淳さんにN邸の批評文を書いていただきました。「かなり図式的なつくりかたなのに、その図式を見せることが主題ではなく、結果として、とても自然体になっていること」。このタイトル気になりますよねー。やっぱり青木さんはすごすぎます。必見です!!

出雲大社

Date : 2013.6.3

tsugikiの植物も一冬越えていくつかダメージを受けていたものがあったので、叢の小田さんにメンテナンスをしていただきました。シンボルであった刺無王冠竜とバンザイ福禄寿がダメになったのは残念でしたが、その他は概ね元気。このプランターテラスは基本メンテナンスフリーで水遣りもしなくてもいいようになっています。これから暖かくなり大きく成長していくだろう植物たち。とても楽しみです。

新建築住宅特集5月号に「tsugiki」が掲載されました。リノベーション特集のひとつとして紹介されています。通常のリノベーションとは違う「建築に建築を接ぎ木する」ことで見えと価値を改修することを試みた計画です。ぜひご覧下さい。

青木事務所大宮前体育館の現場におじゃましました。年内竣工予定で着々と進んでいます。構成、形式、図式では理解できない建築に仕上がる予感がしました。

伊勢神宮

Date : 2013.5.12

読売新聞4月17日(水)夕刊に杉戸洋さんによるN邸のドローイングが挿絵として使われました。当日に杉戸さんから「今日の読売新聞の夕刊を見てみて」というメールがきて、何かなと見てみると、N邸でした。素敵なサプライズ。丸い樹木との関係、窓の大きさ、ロフト天井の陰影、屋根の取り合いなど、ディテールが織り成す独特な雰囲気が楽しげに表現されています。

読売新聞

Date : 2013.4.17